意を同じくして

「おっ!」と役場前で声を掛けられた。「おめわがってっか」「180万かげで町長台湾さいぐごど」「議会が180万の予算計上を採択したごど」と、顔を見ると一気にまくしたてられた。
町長が被災地南三陸町の支援への御礼に海外へとの話は、町の噂となっていた。それが180万?との数字は初めて聞いた。報道であったらしい。
震災直後から会話をする事が多くなった方で、家族が震災死し、いち早く家を建築し、被災地の復旧復興に取り組んでいた。町の政治にも深く切り込み、町民として直接町長に駄目だしをする方はこの人しかいない。利口な人は町長に寄り添い、物言う事は町を見放し町外に脱出している。
私はこの町で生き、この町で一緒に生きようとする人を応援していきたい。この方も「町に残る人を助けたい」と、常々話している。
この日は病院に来たらしく、5千・・円支払った。私はいいけど生活の大変な人は、病院にかかるのも大変と、生活苦の町民は医療費の免除を今後も続けて欲しいと訴えていた。こんな被災者の続く苦労の中で、復旧復興も遂げてない今、180万円も掛けて海外に行く必要があるのだろうか。全てが終わってからの行動でも、支援国は理解してくれる。
私の知人は仕事から離れ、実費で震災直後に支援をして下さった方々に、全国へ感謝の意を伝えている。自分は町民の事だけを考え、今は町長には頑張って欲しい。
2年前に議員だった頃、オ―ストラリアからの町長招待があり、町長経費は招待国の経費ながら、同行した職員の経費「36万」余りが、南三陸町の財源から支出されていた。内密にわからないように支出され、議会でこれは被災地にある中で非常識と返還すべきと私は追及した。今回はこの経費が議会で採択されていた。町民の生活環境とは意識のずれが、行政職員と監視の部署には、考えの違いがあるようだ。
原発反対・集団的自衛権・沖縄基地問題などの「デモ」は、国民の国や自治体への反発行動がある中で、南三陸町の住民にこうしたエネルギ―は今は無く、ただ黙って行政の事業が粛々と進められる、復興事業を見守るしかない。これで今までの活気ある町が維持できるだろうか。
意は同じでであっても被災地で生きる為に、住民の中には行政になびいている人も少なくはない。
スポンサーサイト